美術と社会をつなぐための開かれた挑戦
地域、社会、美術館に広がる造形ワークショップ
ワークショップにかかわるすべての人に!
1998 年から、介護等体験法の施行により、教職免許取得には介護施設での実習が課されることになった。武蔵野美術大学では、小平市の6 施設での実習の際に、各施設で学生自身の企画による造形ワークショップを実践、「美術と福祉プログラム」を展開している。
そもそも、評価をともなう教育の現場において、ワークショップ形式を取り入れることはできるのか? 1980 年代、はやくも美術館でワークショップ活動をおこなっている本学出身の学芸員による特別講義など、教職課程では「美大出身者だからこそできること」を学生が模索する機会を多く設けている。
本書では、教職課程における造形ワークショップの試みを大きくひろげ、美術館学芸員、美術教育に携わる教員、子どものための施設や介護施設で活動するデザイナー、アーティスト等が、それぞれのワークショップを通して、「美術と社会」を追求する。
登録情報
編者 | 高橋陽一 |
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執筆者 | 高橋陽一・齋 正弘・高橋直裕・降旗千賀子・有福一昭・岩崎 清・杉山貴洋・川本雅子・三澤一実・ 葉山 登・齋藤啓子・赤塚祐二・長沢秀之 |
ISBN | ISBN978-4-901631-98-3 C3037 |
体裁 | A5 判/264 頁 |
刊行日 | 2011年03月30日 |
ジャンル | ワークショップ/教育 |
目次
はじめに
第1 章 造形ワークショップの担い手とは[高橋陽一 武蔵野美術大学教授]
第2 章 ファシリテーションの実際[齋 正弘 宮城県美術館教育普及担当]
第3 章 世田谷美術館のワークショップ── 25 年間のあゆみ[高橋直裕 世田谷美術館学芸員]
第4 章 ワークショップで育まれた“人の関係”──目黒区美術館の蓄積[降旗千賀子 目黒区美術館学芸員]
第5 章 こどもの城「造形スタジオ」のワークショップ[有福一昭 こどもの城事業部長]
第6 章 手は何を見てきたか ──ギャラリーTOM の四半世紀[岩崎 清]
第7 章 だれでもアートワークショップ──白梅学園大学・アートでつくる障がい理解社会の創生[杉山貴洋 白梅学園大学准教授]
第8章 造形ワークショップの日常性と継続性──曙光園での11 年間[川本雅子 武蔵野美術大学非常勤講師]
第9 章 旅するムサビ[三澤一実 武蔵野美術大学教授]
第10 章 美術教員のファシリテーション能力──学校教育におけるワークショップの可能性を求めて [葉山 登 川村学園女子大学准教授]
第11 章 地域社会とワークショップ──まちづくりにおける「創造的な対話」[齋藤啓子 武蔵野美術大学教授]
第12 章 美術作品の展示とその受容にみる相互浸透──理化学研究所展示プロジェクトから[赤塚祐二 武蔵野美術大学教授]
第13 章 美術と社会[長沢秀之 武蔵野美術大学教授]
おわりに
関連書リンク
高橋陽一/著 / 定価:1,780円 (本体価格:1,619円)
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杉山貴洋/編 高橋陽一/監修 / 定価:2,163円 (本体価格:1,967円)
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高橋直裕/編 / 定価:2,420円 (本体価格:2,200円)