デザイン人間工学の基本
電気ポットからセスナのヒューマン・
マシン・インタフェース(操縦席)まで
デザイン人間工学の基礎と応用を学ぶ
人間工学は人間と機械の調和を考える。デザインは人間と機械の関係を可視化する。書きやすいボールペンの径は何㎜? 座り心地のいいイスの背の角度は? 時速60 キロで走行する車のスピードメータを瞬時に読み取るための文字の大きさは? 理論数値と美的感性をミックスし、機能的で安全で美しい「ヒトとモノ」の関係を考える。
*2002年刊行『ハード・ソフトデザインの人間工学講義』ISBN978-4-901631-20-4の改訂版です
登録情報
編者 | 山岡俊樹 |
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執筆者 | 山岡俊樹・岡田明・田中兼一・森亮太・吉武良治 |
ISBN | ISBN978-4-86463-032-0 C3050 |
体裁 | A5 判/472 頁 |
刊行日 | 2015年04月01日 |
ジャンル | デザイン |
正誤表 | 正誤表 |
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目次
Ⅰ 基礎編
1. 人間工学とは
1-1. 人間工学の定義
1-2. ヒューマン・マシン・インタフェースの5 側面
1-2-1. 機器との適合性
1-3. 人間―機械系の役割分担(割当)
1-3-1. 人間―機械系の役割分担(割当)とは / 1-3-2. 動的割当(dynamic allocation)と機能の割当の
例
1-4. ユーザ要求事項
2. デザイン人間工学とは
2-1. デザイン人間工学のプロセス
2-1-1. システムの概要 / 2-1-2. システムの詳細 / 2-1-3. 可視化/ 2-1-4. 評価
2-2. デザイン人間工学を活用した蛇口のデザイン例
2-2-1. システムの概要を決める / 2-2-2. システムの詳細─システムを構成するユーザとモノ─を明確に
する / 2-2-3. ユーザ要求事項からコンセプトを作成する/ 2-2-4. 可視化する / 2-2-5. 評価する
3. 人間の情報処理
3-1. 感覚・知覚(感覚の特性、視覚、聴覚およびその他の感覚系)
3-1-1. 人間の感覚特性 / 3-1-2. 視覚/ 3-1-3. 聴覚 / 3-1-4. その他の感覚
3-2. 人間の情報処理(認知、注意、記憶)
3-2-1. 人間の情報処理形式/ 3-2-2. 記憶/ 3-2-3. 知識 / 3-2-4. 情報処理モデル
4. 人間の身体情報
4-1. 人の形態と運動機能1
4-1-1. 筋骨格系 / 4-1-2. 作業姿勢
4-2. 人の形態と運動機能2(人体計測、人のかかわるものの寸法、作業域)
4-2-1. 人体寸法計測 / 4-2-2. 人のかかわるものの寸法 / 4-2-3. 作業域
4-3. 生理機能
4-3-1. 人間の身体はひとつの経済社会/ 4-3-2. ストレス反応 / 4-3-3. 適応/ 4-3-4. 自律神経系と内分
泌系 / 4-3-5. 昼のカラダと夜のカラダ
4-4. 高齢者・障がい者への配慮
4-4-1. 加齢に伴う身体機能の変化 / 4-4-2. 機能制限の種類と割合
4-5. 疲労
4-5-1. 疲労の特徴/ 4-5-2. 疲労を左右する要因/ 4-5-3. 疲労の測定
5. 環境
5-1. 環境の中の人間
5-1-1. 気候 / 5-1-2. 照明 / 5-1-3. 騒音
6. ヒューマン・マシン・システムの入出力系
6-1. 表示器
6-1-1. 視覚表示器 / 6-1-2. 聴覚表示器
6-2. 操作具
6-2-1. タスクと操作具 / 6-2-2. 操作具のデザイン原則 / 6-2-3. 手と足に使用される操作具の選定 /
6-2-4. コーディング(coding) / 6-2-5. フィッツの法則
7. 人間の機能、行動、心理やユーザ要求事項を測る─人間工学計測方法
7-1. 人体形状、動きの計測
7-1-1. 計測の目的と種類
7-2. 生理面の計測
7-2-1. 計測の目的と種類
7-3. 行動面(タスク)の計測(タスク分析、リンク解析)
7-3-1. 直接観察(direct observation) / 7-3-2. 3P(ポイント)タスク分析について / 7-3-3. 3P(ポイント)
タスク分析を使っての解決案創出 / 7-3-4. 5P(ポイント)タスク分析について / 7-3-5. 5P(ポイント)
タスク分析を活用した事例(図7-3.6)説明 / 7-3-6. リンク解析
7-4. 心理面の計測(精神物理学的測定法、主観評価など)
7-4-1. 精神物理学的測定法 / 7-4-2. 主観評価(subjective rating) / 7-4-3. 反応時間(reaction time)
7-5. ユーザ要求項目の抽出
7-5-1. 3P タスク分析 / 7-5-2. 直接観察法 / 7-5-3. 評価グリッド法 / 7-5-4. アクティブリスニング法
(積極的傾聴法) / 7-5-5. グループインタビュー(group interview)
8. データ処理、統計概論
8-1. なぜデータの統計処理が必要か
8-2. 統計処理手法のいろいろ
8-3. 統計処理のプロセスと考え方
8-3-1. 代表値のとらえ方 / 8-3-2. 差のとらえ方 / 8-3-3. 関係のとらえ方
8-4. 統計書の選び方
Ⅱ 応用編
9. ヒューマン・マシン・インタフェース(ハード系)のデザイン
9-1. 人間-機械系
9-2. ディスプレイ、操作部のレイアウト
9-3. 人間-機械系のデザインプロセス
9-4. 70 デザイン項目を活用したデザイン作業
9-4-1. ユーザインタフェースデザイン項目(29 項目) / 9-4-2. ユニバーサルデザイン項目(9項目) /
9-4-3. 感性デザイン項目(9 項目) / 9-4-4. 安全性(PL)項目(6 項目) / 9-4-5. エコロジーデザイン項目(5
項目) / 9-4-6. ロバストデザイン項目(5 項目) / 9-4-7. メインテナンスデザイン項目(2 項目) / 9-4-
8. その他(HMI の5 側面他)(5 項目) / 9-4-9. デザイン案の評価を行う
9-5. コントロールパネルのデザイン
9-6. 身体モデルでデザインを行う
9-6-1. 身体モデルとは
9-7. 姿勢、最適範囲から機器の形状、操作部の位置を決める
9-7-1. 許容範囲測定法 ―最適範囲の上限、下限(操作レンジ)から最適操作域を求める / 9-7-2. 許容
範囲測定法 ―最適範囲の上限、下限からデザイン上の最適解を求める / 9-7-3. 自然な作業姿勢からキー
ボードの形状を決める
9-8. VDT や監視制御卓のデザイン
9-9. 自動車の内装デザイン
9-9-1. 自動車のヒューマン・マシン・インタフェースデザイン / 9-9-2. 乗降性のデザイン / 9-9-3. 読
みやすさのデザイン / 9-9-4. 使いやすさのデザイン
9-10. キーボードの人間工学的デザイン
9-10-1. キーボードデザインの要求事項一般
10. ヒューマン・マシン・インタフェース(ソフト系)のデザイン
10-1. 画面インタフェースデザインの概念と方法
10-1-1. 画面インタフェースデザインとは / 10-1-2. 人間の情報処理機能に基づく画面インタフェースデ
ザイン / 10-1-3. 可視化の3 原則 / 10-1-4. 高齢者に対応した画面インタフェースデザイン
10-2. 構造化ユーザインタフェースデザイン・評価方法(SIDE)
10-2-1. SIDE の基本的考え方 / 10-2-2. 構造化ユーザインタフェースデザイン・評価方法(SIDE)の構
成 / 10-2-3. 情報の把握 / 10-2-4. 情報の構造化 / 10-2-5. UI コンセプトの構築/ 10-2-6. UI フロー
チャート / 10-2-7. UI デザイン/ 10-2-8. UI 評価 / 10-2-9. ユーザインタフェース(UI)デザイン項目
10-3. アイコン ……… 323
10-3-1.アイコンとは / 10-3-2. アイコン作成の基本的デザイン手法 / 10-3-3. アイコン作成の手順 /
10-3-4. アイコンの評価
10-4. ユーザエクスペリエンスデザイン
10-4-1. ユーザエクスペリエンスデザイン(UX デザイン)とその背景 / 10-4-2. UX デザインのための人
間中心設計 / 10-4-3. ペルソナ・シナリオ法 / 10-4-4. UX デザインの事例
11. ユーザビリティの評価
11-1. ユーザビリティ評価の方法
11-1-1. プロトコル分析 (protocol analysis) / 11-1-2. ヒューリスティック・エバリュエーション
(heuristic evaluation) / 11-1-3. チェックリスト (check list) / 11-1-4. システムユーザビリティスケール
(SUS: system usability scale) / 11-1-5. アンケート(questionnaires) / 11-1-6. 観察法 (observation)
11-1-7. グループインタビュー (group interview) / 11-1-8. 3P(ポイント)タスク分析(3 point task
analysis) / 11-1-9. プライベートカメラ会話 / 11-1-10. コグニティブ・ウォークスルー(cognitive
walkthrough) / 11-1-11. パフォーマンス評価 (performance)
11-2. ユーザビリティ評価の実施
11-3. ユーザビリティ評価方法の事例
11-3-1. ステップ1「評価の計画」 / 11-3-2. ステップ2「実施の準備」 / 11-3-3. ステップ3「予備テス
ト(パイロットテスト)」 / 11-3-4. ステップ4「テストの実施」 / 11-3-5. ステップ5「データの分析と
報告書作成」
12. バリアフリーデザインとユニバーサルデザイン
12-1. バリアフリーデザインとユニバーサルデザイン
12-1-1. バリアフリーデザイン / 12-1-2. ユニバーサルデザイン / 12-1-3. ユニバーサルデザインの7 原
則
12-2. ユニバーサルデザイン方法
12-2-1. 調整 / 12-2-2. 冗長度 / 12-2-3. 仕様、機能が見える / 12-2-4. フィードバック / 12-2-5. エ
ラーに対し寛容 / 12-2-6. 情報の入手 / 12-2-7. 情報の理解・判断/ 12-2-8. 操作 / 12-2-9. 情報や操
作の連続性
12-3. アクセシビリティのチェックリスト
12-3-1. accessible home(家庭でのアクセシビリティ) / 12-3-2. accessible office(オフィスでのア
クセシビリティ) / 12-3-3. accessible media(メディアへのアクセシビリティ) / 12-3-4. accessible
home computer(コンピュータへのアクセシビリティ)
13. 安全のデザイン
13-1. ヒューマンエラーとは
13-1-1. ヒューマンエラーの定義 / 13-1-2. エラーの分類 / 13-1-3. GEMS モデル他に基づくユーザイン
タフェースデザインに関するエラー分類
13-2.安全化のためのデザイン6 項目
13-3.エラー防止7 つのキーメソッド
13-4.製造物責任法
13-5.ヒューマンエラーを分析、防止させるための手法
14. その他 人間工学検討領域
14-1. ロバストデザイン項目(5 項目)
14-2. メインテナンスデザイン項目(2 項目)
14-3. エロコジーデザイン項目(5 項目)
15. サービスデザイン
15-1. サービスとは
15-2. サービスデザイン方法・プロセス
15-2-1. デザインプロセス/ 15-2-2. サービスデザイン
15-3. サービスデザインに関する関連事項
15-3-1. メインサービスとサポートサービス / 15-3-2. 企業と顧客とのサービスのやり取り(接客面)
15-4. サービス品質と生産性の向上
15-5. サービスの評価
資料
70 デザイン項目
キーワード索引
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