社会学の視角
近代に生まれた社会学という“まなざし”
社会学。それは「自分の生きる社会が刻一刻と変化していくことの不思議さに目を向ける営み」である。
解決できない多くの課題を抱えつつ、変容し続ける社会のありようやあるべき姿を、「社会はほかならぬわたしたちが構築している」という基本的な考え方に基づく社会学の視角でとらえ考察する。わたしたちは、これからの世界にいかなる展望をもち得るのか。社会学の誕生から現在にいたる展開の過程を学ぶとともに、具体的な事例や出来事を参照しながら社会学的なものごとの見方や考え方を知るための一冊。
1958年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。武蔵野美術大学教授。
著書:『社会学史の展開』(共著、児玉幹夫編著、学文社、1993年)、『おもしろ社会学』(共著、井上實/坂田正顕編、学文社、1993年)、『エイジングと公共性』(共著、渋谷望/空閑厚樹編著、コロナ社、2002年)、『社会学のまなざし』(橋本梁司監修、武蔵野美術大学出版局、2004年)、『社会調査と権力』(共著、田中耕一/荻野昌弘編、世界思想社、2006年)、『地域・家族・福祉の現在』(共著、田中滋子編、まほろば書房、2008年)、『見知らぬ者への贈与│贈与とセキュリティの社会学』(武蔵野美術大学出版局、2023年)など。
訳書:アンソニー・ギデンズ『近代とはいかなる時代か?│モダニティの帰結』(共訳、而立書房、1993年)、ウルリッヒ・ベック/アンソニー・ギデンズ/スコット・ラッシュ 『再帰的近代化』(共訳、而立書房、1997年)、アンソニー・ギデンズ『国民国家と暴力』(共訳、而立書房、1999年)、アンソニー・ギデンズ『社会学(第5版)』(共訳、而立書房、2009年)など。
登録情報
著者 | 小幡正敏 |
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ISBN | ISBN978-4-86463-169-3 C3036 |
体裁 | A5判 288頁 |
刊行日 | 2025年04月01日 |
ジャンル | 人文・社会・自然 |
目次
はじめに
第1部 近代と社会学
第1章 近代と新しい社会認識――マルクス
第2章 近代との格闘――デュルケムとウェーバー
第3章 近代の暗黒――戦争とトラウマ
第4章 前近代からの呼び声――贈与と交換
第2部 社会の舞台
第1章 近代家族の変容――インセスト・タブー、密室、磯野家
第2章 社会保障――生活をどうやって支えるのか
第3章 労働と職場――フォーディズムとポスト・フォーディズム
第4章 都市という場所
第3部 社会学と現代
第1章 テクノロジーと社会――テクネーとメガマシーン
第2章 グローバリゼーションと現代社会――マクドナルド、貧困、内戦
第3章 女性、クィア、マイノリティ――新しい主体
第4章 社会運動とアソシエーション
あとがき
索引
関連書リンク
小幡正敏/著 / 定価:3,520円 (本体価格:3,200円)