本文2色刷。
濃いブルーとスミ(黒)をテスト印刷で確認する。
①女神スーパーブラック(黒)×明るめのブルー
②セピアがかったチャコール×落ち着いたブルー
①はシャープな印象、②は想像以上にかわいい。
どっちにしようか、デザイナー白井先生の事務所で
文字通り、額を寄せ合って検討する。
『カウンターパンチ』は、読みやすい本ではあるが
専門性が高い。
この本は、原著者スメイヤーズさんが、
タイポグラファとしてエンジニアの質問に的確に
答えが返せなかったことをきっかけに始まる。
「どうしてだろう?」
彼は推論をしては、古い文献にあたって解答を
見つけようとする。しかし、どこにも答えがなく
・・・ひとつ扉をひらいては、またつぎの扉へ、
宝の箱を探し当てるような愉しさがある。
もともとは、エンジニアに言われっぱなしで悔しいっ
という負けん気(?)から始まるのだが、
そのうちスメイヤーズさんは、この宝探しが
楽しくなってしまう。
その雰囲気をページからあふれさせるには
〈セピアがかったチャコール×明るめのブルー〉
この組み合わせがベストではないか!?
もともと原著の初版は、本文に焦茶を使用し、
ルナールという癖の強い書体を使っていることもあり、
ずいぶんと凝った印象の誌面である。
それが第2刷で、使用書体をオールタンに変更。
一挙にモダンな誌面になったため、本文の刷り色も
焦茶を黒に変更したのではないか(と思っている)
ルナールも、オールタンもスメイヤーズさんの
つくった書体、その違いを日本語版で見せる工夫も
もちろんしています。とってもキュートな本です。
アマゾンでの御予約も始まりました。
[編集:ハムコ]
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