展覧会情報

今進行中の仕事でお世話になっている、ムサビ日本画学科の非常勤講師、東京藝術大学准教授の荒井経先生
ご自身が日本画家であることを軸足に、大学では保存修復日本画准教授というお立場で、最新の科学分析等を駆使するとともに古典研究や摸写を精力的に行うことを通して、日本画を多面的に捉えながら研究されている方です。
先頃終了した東京国立近代美術館「菱田春草展」にも、春草作品の科学分析を行うなど深く関わられて、その流れからか「日曜美術館」(NHK)や「美の巨人たち」(テレビ東京)などのTV番組にも出演し、春草作品を解説されたり「猫」の摸写を披露されたりしていました。
昨年の東京藝術大学美術館「夏目漱石の美術世界展」で展示された、《酒井抱一作 虞美人草図屏風(推定試作)》を覚えている方もいらっしゃるでしょう。この屏風を手がけられたのが荒井先生です。
そんな荒井先生の展覧会が、栃木県さくら市で開催中。

「模写そして創造へ 荒井経の仕事」
さくら市ミュージアム 荒井寛方記念館
2014年11月15日(土)〜12月23日(火) 月曜休館

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

この展覧会は、摸写をキーワードに先生の研究者としての面により光をあてています。
オリジナル作品をずらりと並べる一般的な展覧会とはひと味違ったものに。

11月30日(日)には荒井先生の記念講演、12月7日(日)には先に挙げた「夏目漱石の美術世界展」などのキュレーターあるいは『俵屋宗達 琳派の祖の真実』(平凡社、2010)などの著者としても知られる、同じく東京藝術大学の古田亮先生の講演もあります。

東京方面からは電車で約二時間。少々遠いですが小旅行気分でお出かけしてみてはいかがでしょうか。もちろん、お近くの方は是非足をお運びください。

進行中の仕事をお披露目できる日が早く来るように、がんばります。
乞うご期待。

(編集:凹山人)

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