家鴨文庫だより(その1)

 以前、他大学の大学院生が「家鴨文庫ってどこにあるんですか」と探していた。弊社の教育関係書のカバーや資料図版を多数提供しているのが、この家鴨文庫である。

弊社『教育通義』232頁より

 写真を載せた『千葉郡幕張町誌』は、『教育通義』で大正自由教育から戦前昭和期にかけて盛んになる郷土教育の事例として掲載されている。この資料は1冊しかなく、幕張町(現在は千葉市と習志野市の一部)では公民館にこの1冊の抜き書きと思われるものが伝わるだけである。『習志野市史』の編纂に用いられ、マイクロフィルムなどの形で習志野市教育委員会などに複製が保管されている。大正期までの伝承をまとめた点に特徴があり、青木昆陽の足跡や、幕張の地名の考証などに使われた。最近、ネットで検索したら、そのデータが意外と出てくるので驚いた。

 そんなわけで、また、家鴨文庫のことなどもお話ししたいと思う次第。

〔ケロT取締役〕

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