景色の色

9月になり、いつものようにMAUPに静かな緊迫感が満ちてきました。この緊迫感が抜き差しならなくなる前にと思い、先の週末、大学の同好会の同窓会に出てきました。どうこうかい の どうそうかい…ややこしい。
岐阜辺りのトンネルを超えて関西側に新幹線が出ると、いつも「色が違う」と思う。景色の色のトーンが変わるんですよ。
で、思い出したのが糸魚川静岡構造線です。

中央自動車道を東京から長野に向かうと左手に、高い山脈が壁のように連なって見える場所があります。
北アルプス、中央アルプス、南アルプスの山々が重なって日本列島を西と東に隔てる場所です。
「天を衝く偉容」と呼びたくなるような堂々たる景観なのですが、この山々はたぶん糸魚川静岡構造線に西側にあるのじゃないかと思います。

この糸魚川静岡構造線を境に地質および生態系が異なり、家電のヘルツもここを境に西60ヘルツ、東50ヘルツです。
高い壁のように連なる山々が生物の交流を阻み、もちろん人の行き来も困難で、西と東の文化や風習が異なったんだなと、この偉容を見て思ったわけです。日本列島を東西に分ける壁ですね(あ、もちろん海の道はあって、京都大阪の出汁文化を支える昆布は北前船なんかで日本海を通ってやってきたそうです。福井に奥井海生堂という老舗の昆布屋さんがあって、ここの昆布はおいしいと思う)。

すごいことに、この高い壁を人力のみで走破しようという競技があります。トランスジャパンアルプスレースです。
初めて(たぶん)BSで見たとき、信じられないと思い、でも興奮しました。
「日本海側の富山湾から日本アルプスの北アルプス・中央アルプス・南アルプスを縦断して太平洋側の駿河湾までの約415キロメートルを一週間(予備日1日)で、交通機関を一切使わずに自分の足で走るもしくは歩く競技」で、2年に一度の開催、2014年は8月9日〜17日までの日程でした。
文字どおり日本列島を分ける高い壁を日本海側から太平洋側へ歩いて走って渡るって、すごすぎ。

で、話が元に戻りますが、糸魚川静岡構造線を超えるから景色の色が変わるんだなと思ったのですが、因果関係を求めるならば、静岡辺りのトンネルを超えると景色の色が変わるはずで、それが岐阜辺りのトンネルではなんの因果関係もないではないか、といま地図を見て気づきました。

はて、では景色の色はなぜ変わるのか?
気のせい?

編集:t:eeh

コメント