『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』校了

担当している教科書、本日、校了!
♪は〜るがき〜た、は〜るがき〜た

書名:『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』
編者:金子伸二(武蔵野美術大学造形学部通信教育課程教授)
   杉浦幸子(武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科教授)
著者:金子伸二+新見隆+河原啓子+小松弥生+永山恵一+村井良子+大竹嘉彦+児島学敏+安斎聡子+住友文彦+杉浦幸子+嘉藤笑子+杉山享司+蔵屋美香+弘中智子+小金沢智+北澤智豊
(amazonの本書予約ページに、各著者の紹介文なども掲載しています。→こちら
発行日:2016(平成28)年4月1日(奥付)
体裁:A5判、並製、ヨコ組、モノクロ、384頁
価格:2,600円(税別)

昨年刊行の『ミュゼオロジーへの招待』につづく、学芸員養成課程用の教科書。ムサビでの科目名は「ミュゼオロジーII」ですが、これは「博物館経営論」と「博物館資料論」に該当します。
ミュージアムにとって「資料」が重要なのは言うまでもありませんが、今の時代、その資料を上手に活用しながら資料=モノと人、こと、そしてお金を結びつけていく「経営」が欠かせません。編者の金子伸二先生が「はじめに」にこう書いていらっしゃいます。
「経営と資料は、ミュージアムの活動を支える両輪と言えるだろう。経営が資料の価値を引き出し、資料が経営の資源となるときに、ミュージアムはその力を発揮する。(中略) 両輪がそれぞれ異なる方向へ動いたとき、その上にあるものは引き裂かれていくことになる。そうならないためには、経営の問題と資料の問題を別個にではなく、関連づけて理解し考えていくことが大切だろう。2つの主題をあえて1冊の本として編んだのには、そうした狙いもある。」
どちらが欠けてもミュージアムはうまく機能しない。では、これからの時代、ミュージアムを機能させていくにはどうしたらよいのか。「経営」については6つのテーマ、「資料」については5つのテーマをたて、17名の著者が各テーマに沿いながら、実際の状況、問題、今後の展望など、幅広く論考。
学芸員になるために押さえておかなければいけない基本的な事項はもちろん、現場で日々その問題に直面しているプロフェッショナルの臨場感溢れる思考に触れることができる本書は、学芸員になるための学びやミュージアムを運営する側という視点を超えて、利用者としてミュージアムに関わる私たちにも大変興味深く、有意義な内容となっています。
先行図書には見られない、ムサビ発だからこその「博物館経営論」「博物館資料論」。店頭に並ぶのは3月中旬。乞うご期待!

まずは原稿よ、格好良くしてもらいにいってらっしゃーい!
問題起こして、途中で帰ってくんなよー!
♪は~るがき~た、は~るがき~た

(編集:凹山人)

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