8月3日から5日まで、MAUPの所属する大学出版部協会では
札幌で夏季研修会が行われ、ハムコが出席しました。
北海道大学出版会を筆頭に、全国から16の大学出版部から
30名が参加。
初日は経済書編集者の立場から「商業出版と大学出版部」
について、慶應義塾大学出版会のMさんの講演。
Mさんは某新聞社の出版局から慶應出版会に移籍され、
次々と経済書のヒットを飛ばしている方だ。
Mさんの講演に対して、ふたりがコメントを述べ、
そこからさらに全員で討議してゆく。
コメントした一人は、若き日を商業出版社で過ごし、
「月曜日に書店にならべると金曜日には増刷、たちまち
100万部」という経験を積んで、定年退職をされてから
名古屋外語大学出版会の立ち上げにかかわった方。
もう一人は、若き営業マンNさん。
「僕にはそんな成功体験がありません」という率直な意見を
述べつつも、Nさんはベテラン営業マンに鋭い質問を放ち、
さいごに「学術書の社会的使命への共感の薄さが、今の
時代にはある。それを研究者に対しても、読者に対しても、
もっと営業から発信すべきだと思う」と締めくくり、
「Nさん、めちゃカッコええやん」と拍手して終了。
じつは、終わってからの議論のほうが長い。
経済書を担当しているMさんとハムコに共通の話題は
なかろうと思っていると、ふっとMさんが
「いちばん尊敬している装丁家は田村義也」
という言うではないか!
わが師匠、田村義也の名前をここ(札幌の松尾ジンギスカン)
で聞くとは!
「ぼく〈編集現場の115人〉にも出てますよ」
「ええっ、あたしも出てます!」
というわけで、夜はますます長くなるのであった。
前半の報告はここまで。後半へつづく。
[編集:ハムコ]
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