もっとルビを!?

「ボコやま、ボコやまぁ〜」
いくら呼んでも凹山人から返事がない。
「ボ・コ・や・ま!」
後ろから本人の前に回りこんで呼んでみるが、
キョトンとした顔の凹山人。

もしかして・・・
ハム「凹山人って書いて、なんて読むの?」
凹山「おうさんじん、ですよ。他になんて読むんですか」
ハム「ボ、ボコ、ボコやまびと!」

凹山人は静かに怒っていたようだが、読めませんよねぇ。
ルビ(ふりがな)が必要なとき、編集者は原稿に「要ルビ」
と書いたりします。〈凹山人〉はぜったいに「要ルビ」だな。

ルビを振るかどうか、これといった決まりはありません。
初学者が読むのか、専門知識のある人に向けての本なのか、
本ごとに著者と編集者が相談して、ルビを振るかどうかを
決めています。
『日本具画の用具用材』の校正をハムコが担当したとき、
もっとルビが必要ではないか、と著者に訴えたのですが、
著者のひとりから「不要」との返事。
〈緑瑪瑙〉の漢字の読みを学習するのではなく、
〈緑瑪瑙〉の文字を見た瞬間にその色をイメージできること、
それが創作につながるのだから、とのことでした。
漢字を見て、色が浮かんでくるような反射力を養わねばならない。
なるほどなぁ・・・読むことばかりを考えている編集者、
喚起されることに疎くなっていました。
「行間を読む」とはよく云いますが、ムサビの本は
「行間を見る」ことも求められています。
[編集:ハムコ]

コメント

  1. 音量子っぽん より:

    ハムコさんは、女王様とガキ大将を足して二で割ったお方じゃったのじゃなあ、どわっははははっははっはははっははははは。

    すまぬ、酔っぱらっての書き込みじゃ。

  2. ハムコ より:

    「内弁慶」という意味では、女王様しかりガキ大将しかり・・・