ムサビ卒業生を中心とした若手アーティストの発表の場として、油絵学科研究室、日本画学科研究室、彫刻学科研究室、版画研究室により展覧会の企画運営が行われている大学内ギャラリー「gFAL」で、本日より新しい展覧会が開催されています。
油絵学科研究室主催
堀口泰代個展[Body Spells]
日程:2019年5月13日(月)~2019年6月7日(金)※日・祝日休廊
時間:11:00-17:00
場所:武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス 2号館1F gFAL
「卒業後しばらくたって、堀口さんから何やら目を引く個展の案内状が送られてきた。女子高生のルーズソックスなるものが流行っていた頃だった。高層ビルの 窓辺で腹ばいに寝そべった女性が頰杖を突いて外を見ている。何かが変だと思った。そう思った途端、彼女の履いているルーズソックスが、よく見るとグレーの 東京都庁なのに気づく。いや、さらによく見ると、東京都庁に見えるが、グレーのフェルトで作られたルーズソックスのような物体を履いていたのだった。悔しいが、堀口さんの策略に翻弄されてしまっていた。
彫刻家のフランツ・ウェスト(Franz West1947~2012)や、アーウィン・ワーム(Erwin Wurm1954~)にも、それだけでは自立しない曖昧な要素に人が直接関わること、あるいは関わると想像させることで作品となるシリーズがあるが、これらは人間が参加することで作品の次元を少し動かし、彫刻表現の意味を変革しようとする試みが興味深い。堀口さんの作品も人間が参加し、被ったり履いたりできるが、フランツ・ウェストやアーウィン・ワームともまた違う、彼女独自の戦略を持っている。彼女はそれを人が見る、あるいは見てしまうという仕組みに罠を仕掛けている。現実の世界と作品がトランスする状態を目指しているといっていいだろうか。人はトランスした状態に驚き、彼女のいかにもチャーミングな仕掛けに目を凝らさざるを得ない。今回の gFAL 展示ではどんな作品を見せてくれるのか、大変楽しみにしている。(油絵学科教授 赤塚祐二 )」(大学webサイトより)
堀口泰代さんの経歴など、その他の詳細 → こちら
本日5月13日(月)16:30よりアーティストトーク&レセプションが行われます。
来週からは美術館で内田あぐり先生の退任展(→ こちら)や彫刻家・清水多嘉示研究関連の展示(→ こちら)も始まります。
あわせて、是非、足をお運びください。
(編集:凹山人)
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