ケア階級とブルシット・ジョブ

ブレディみかこさんが、今日の朝日新聞朝刊に「季評」を書いておられる。たまたま会社で新聞を手にした。
サブタイトル「社会に欠かせぬケア」メインタイトル「続けた拍手 未来のため」

他者をケアする仕事、たとえば医療、教育、介護。こうした仕事をする人々を人類学者のグレーバーは「ケア階級」と名づけ、それに対峙する概念としてブルシット・ジョブ(どうでもいい仕事)という言葉を掲げた。
そして現在、ブルシット・ジョブに携わる人が高収入で、ケア階級の人々は低賃金であることが多い。こうした歪みをコロナウイルスは、私たちの前にあからさまにしたのだという。
今すぐに、こうした歪みは是正されないまでも、ケア階級の人々への感謝の拍手を小さな子どもたちは耳にし、それを記憶するならば、「価値観のシフト」の「種は確実に未来の世代の中に撒かれている」とブレディさんは結んでいる。

ケア階級の人々への拍手に、わたしは違和感をもっている。
どことなく「上から目線」な印象があり、拍手という行為に踏み切れない。
在宅勤務できる「ご身分」の者が、命がけで働く人々に拍手で感謝を表すなんて、おこがましいような気がしてならない、申し訳ない気持ちになるからだ。
その気持ちは変わらないが、、、私たちは今まさに変革期に在り、どのように考え行動するかが、子どもたちの未来を変えてしまうということに、もっと敏感でなければならないと思った。
編集:ハムコ

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