海を渡る『絵画の表現』

この春の新刊『絵画の表現』も無事に完成し、あとは販売開始を待つばかりなのですが、担当編集者としてはもうひと仕事残っています。
献本。そう、本をつくるにあたりお世話になった方々に、おかげさまで完成しましたという報告とともに本を送る作業です。今回の教科書は参考図版として国内外の作品を多数掲載したため、著作権使用の許諾や画像データを取得するのに多くの方にお世話になりました。したがって、献本の数も多め。
国内はあらかた済みましたが、問題は海外宛です。特にアメリカ。いつもなら郵便局からEMS などを利用してぱぱっと送ってしまうところですが、アメリカ宛に関してはEMSは受け付けてもくれません。仕方がないので、自社の専用機を持つ他の運送業者について調べてみましたが、なかなかの料金設定に断念。
結局、船便の国際小包を選ぶことに。書留にもできて安心感はあるのですが、なんと届くのに2〜3か月。そんなにかかってはまずいかなあと思い、諸々交渉にあたってくれたエージェントの担当の方に相談したところ、送り先の美術館や財団の多くが閉まっている状況でもあるので、時間がかかる旨を伝えておけば何の問題もなく理解してくれるはずとの意見をもらい、決断しました。
実際は航行自体にそんなに時間がかかるわけはないのですが、本が船に積まれてゆっくりゆっくりと太平洋の上を運ばれていくさまを想像すると、こんなご時世にはそれもありかなという気持ちにもなります。
海の向こうのお世話になった方々、到着までもうしばらく待っていてくださいねー!
願わくは、本が届く頃には事態が良い方向に動いていますように。

(編集:凹山人)

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