0号館

0号館…もう4年ほど前だったかに取り壊されてしまいましたが、出版局の倉庫として借りていた、木造二階建ての雰囲気ありすぎの建物がありました。昔、どこかの女子寮だったと聞きました。ちょっと回想しながら書いてみます。

まず、赤さびだらけの鉄の門にかかっている細い針金を取り、ギィィィ…っと音をさせてそれを開けます。うっそうと茂る雑草をわさわさと3歩またいで入口のドア前へ。絶対一回じゃ開かない噛み合わせの悪い鍵を開けて中へ。真っ暗闇に光を入れます。この時ばかりはいつも’まっくろくろすけ’を見たいと願うのですが、もう純粋な心ではないのでしょう…見れたことはありませんでした。

「えいっ!」って入ってしまえば平気なんです。そこに行くまでの気持ちの過程が怖いだけなのです。
入っちゃえば、意外とどっか懐かしくて、一瞬時間軸がズレるっていうか、今いつ? ここ今?みたいな異空間で不思議な気持ちにもなれたものです。80年代のアイドルのポスターがそのまま貼ってあったり、なぜか、肩幅の広い完全に80年代の型の背広が一着だけぽつん…とかかってたり。(←最初見た時、見ちゃいけないもの見たかと思ってほんっと怖かったです…)
そんな0号館から出版局の部屋に戻った時には、完全になんか連れて来ちゃった気がしましたけど…大丈夫かな…
あの環境で何も見なかった私は霊感ゼロだ!なんて、ちょっと安心。霊感とは違うかもですが、「小さいおじさん」は今だにちょっと見てみたい…

ある日ずっちさんが、「おばけ探知器」なるものを持ってきたことがあって…。おばけがいると色が変わる…みたいな。そんなものがこの吉祥寺校内で反応しようものならっ!私は今後どうやって一人で0号館に行けばいいの!ムリムリムリムリ!絶対ムリッ!
幸いその探知器が反応することはなく…
だけど、「反応しても絶対教えないでくださいっ!」って、当時ずっちさんに言ったから、本当は反応してるんだけど、私には言わないでいてくれてるのかしら…
真相はずっちさんしか知りません。このままずっと教えないでいてくださいな☆

[総務:ピロイ]

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