いまはむかし

毛皮をくっつけたブーツのルーツはブロディであると
先月26日に凹山人がこのブログに書きました。
「ブロディよりホーガンが好きぃ」
「そんなもんが流行っとるのも知らんかった」
「しかし、美人が履いてるのは見たことないね」
などなど、社内では後を引く話題でありました。

「国分寺に引っ越したよー」と名古屋の友人に云ったら
「あの『さらば国分寺書店のオババ』の国分寺?!」
「そうそう、もうなくなっちゃったけど、オババの近所」

すっかり忘れていたけれど、オババは名作でしたなぁ・・・
あの文体はまことに鮮烈でした。まぶしかった。

その友人は懐かしさにかられて、オババを再読したそうな。
「当時のショックみたいな感動はぜんぜんなかったんだけど、
 いま、みんながメールなんかで書いてる文章を
 椎名さんは30年前にすでに書いていたんだね」

ブロディしかり、椎名さんしかり・・・
なるほど、文化の浸透には30年という歳月を要するのか。
感慨にふける間に、初校再校三校が積み上がる如月朔日。

「波を追ふ波いそがしき二月かな」  万太郎
[ゲラを追ふゲラいそがしき二月かな:ハムコ]

コメント

  1. t:eeh より:

    ゲラを追ふゲラいそがしき二月かな
    いい。万太郎のより、私は大好きだ。字面、リズム感、笑えるやけっぱち感?
    「ゲラいそがしい」は使えるんじゃなかろうか?
    三時にお茶いただいて、maup日記覗いて、なごみつつそんなことを考ええた。