3月18日14時から横浜のみなとみらいの小ホールで「出逢うことのなかったピアソラとケージのために」という、ちょっとゾクゾクするようなワクワクするようなコンサートがあります。これです。
その関連レクチャーが3月4日にありました。題して「白石美雪のはじめて聴く現代音楽」。目からウロコの現代音楽入門講座。ゲストは大友良英さんです。
ケージは1912年生まれ。今年2012年は生誕100年で、それにちなむ催しが各地で行われます。ピアソラは1921年生まれですが、奇しくも没年は二人とも1992年です。対談の中でこんなふうなやりとりがありました。
「ケージはとピアソラは出逢っていないよね?」
「そういうことになってますね。でもピアソラとケージは、2年間ですが同時期にニューヨークに滞在しています。ひょっとしたら出逢っていたかもしれない」
「カフェやパブで偶然、出逢っていたかもしれない。ステキだね」
記録に残る交流がなくとも、同じ時代に生きたピアソラとケージの音楽は後世の、やはり優れた音楽家たちによってふたたび出会い「出逢うことのなかったピアソラとケージのために」という音楽会が開かれる。
大友さんの言う「ステキ」が胸に染みます。
その音楽会には、大友良英さんをはじめ、佐藤芳明さん、Sachico Mさん、林正樹さん、鈴木広志さんが出演し、ピアソラの「孤独の歳月」「天使の死」、ケージの「フォンタナ・ミックス」「心象風景第1番」が演奏されます。
さらに大友さんの新作「ケージ・ゼロ・アワー」、佐藤さんの「籠の隙間」まで。
たくさんの音色に溢れた空間を想像するだけで胸躍ります。みなさん3月18日はぜひ横浜みなとみらい小ホールへ。
白石美雪著『ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー』も当日会場で販売します。この日限定のお買い得価格での御提供です。お楽しみに。
編集:t:eeh
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