先日、帰宅するとセブン坊主が「行くー!」と何やらごねている。
聞けば、夕方、母親と虫採りに行く約束をしていたのに、ついつい寝てしまったのだとか。もう暗いし、遅いし、明日にしようという母親の言葉も聞く耳をもたず、「行く~! 絶対に行く~!」。
あー、こりゃあ行かないとおさまんないなあーと思い、行くことに。
近所の野火止用水沿いに、クヌギやコナラがはえているのでさらっとパトロールすれば、採れなくとも満足するかなーと。しょうがないなー、まったく。
用水に沿ってのびる道を懐中電灯片手に捜索開始。
クヌギやコナラに出くわす度に、その幹を根元から照らしていきます。
捕虫網と虫かごもって装備万全の坊主は、そうしているだけで大喜び。思うつぼです。
ただ、仕方なくだし、期待もしていなかったのですが、そうしているうちに子供に還るというか、だんだんわくわくしてきてしまいました。採りたい!
と、ついに小さなクワガタの雄を発見! 直後、母親が「その下っ!」。
見れば、立派なカブトムシの雄がいるではありませんか。
おおーっ、いるもんだねぇ、と密かに感動しつつ、自分が見つけたクワガタのほうを早速つかまえると、「何してんの、そんなの後にしてカブトムシ!」。
「へ?? 採ればいいじゃん」
「いや。足が取れそうでこわい」
何を娘っこみたいなこと言ってんだよ、と思いつつ
「じゃあ、坊主採れ」
「こわい」
「……」
君たち二人きりの虫採りって、虫観察なの?
虫がこわいやつは、虫採り行きたいなんて言うなよなぁ~。
結局、その二匹を虫かごにいれて、虫採り終了。
家でも興味はあるので虫かごを覗きつつも、不意に触覚や脚が隙間からはみ出しただけでヒャーヒャーいう坊主。
寝ている間、ガサゴソ虫君たちが動く音と気配が気になって仕方がなかったという母親。
全く採った甲斐がない。
当然、翌日、二匹は野に放たれました。
それにしても、カブトムシ立派だったなぁ。
しかも、あんなに簡単に見つかるとは。
恐るべし、小平。
今度は、一人で行こうかな……。
(編集:凹山人)
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