武蔵野美術大学出版局

ひとりごと

腰痛と『ホスピタルギャラリー』

ここ1か月ほど、さほどひどくはないがまたしても腰痛に苦しんでいる。低反発クッションなるものを購入して椅子の背に当て、ごそごそしながら仕事。。。よくなってきた、と油断して、古めかしい喫茶店のソファーで長時間、打合せをしたのが悪かったのか、「時間をかけていない割には、よく書けている」という某氏の一言にムッとしたのがいけなかったのか、いっこうに良くならない。あるデザイナーさんに、ギャラリーに掛かっている額のサイズをメールで問い合わせた。折り返しきた返事にはpdfが添付され、ポスターの寸法と、額の寸法が実にわかりやすく、きれいにレイアウトされていた。・・・こういう人にわたしはなりたい。日々ぼやき、愚痴...
耳寄りなお話

本日より!日本いけばな芸術展

お花見というと桜が連想されますが、いけばな展での鑑賞も素敵です。本日より、東京・日本橋高島屋において100を超える流派のいけばなをみることができる「日本いけばな芸術展」がスタート!2日づつ作品がいれかえられ、第4次展10月14日まで開催されます。いけばなというと、こじんまりしていたり、床の間のイメージがありますか?そんな方こそ、ぜひ足を運んでいただきたい。大胆な造形作品群を目にすることと思います。私は小原流いけばなを学んでいますが、別の流派の作品は純粋に「!」な衝動があったり、先生の作品を「素敵!」と写真を撮っている方に接すると嬉しくなったり。師事する伊藤庭花先生は、第2次展(9日[金]10日...
企画?つぶやき?

秋の夜長に読みたい10冊〜大学出版部協会編

めっきり秋らしくなってきました。少し前に、ワタクシのまわりと言うか、個人的にやっているツイッターで[#本棚の10冊で自分を表現する]と言うお題目がでていて、この話題に皆さん、大変盛り上がっていたようです。ただ好き、というだけではない、「自分を表現する」というところがツボなのでしょうね。ほとんどの方が、本棚から10冊を抜き出し、画像をアップしていたのですが、その面白いこと。小説、文学、詩集、画集、写真集、絵本、美術本、思想書、人文、哲学、自然科学、実用書、啓蒙書、ラノベに漫画。ジャンルの指定はありません。みなさんの選んだ10冊を見ていると、ひとりひとりに趣味や思考(嗜好とも)が共通していて、その...
いぬ・ねこ・かえる

酔芙蓉

酔芙蓉の季節です。夏をすぎてやたら茂ったモクレンの枝を整理したら酔芙蓉がよく見えるようになりました。よく咲いて、咲き終わった花がぽたぽた落ちる。これが、小さな手鞠のようでとてもかわいいのですが、こんなふうに。直径3センチくらいかな。ひっくり返したらこうなります。ね。裏も表もたいそう愛らしい。だけど放ったらかして雨にぬれると悲惨なことになるので、つまりグチャグチャに溶け出してしまうので、昨日のうちに落ち穂拾いならぬ落ち花拾い?をすませました。絶世の美女と言われた小野小町の九相図が京都市の安楽寺にあります。九相図というのは、人が死んで野ざらしになり白骨になるまで、九つの段階の相を描いたものです。咲...
刊行・販売案内

『日本画と材料――近代に創られた伝統』発売!

荒井経著『日本画と材料――近代に創られた伝統』。この週末、いよいよ発売開始です!ジャケットは著者、荒井経先生の作品を使った、馬面俊之さんによるデザイン。作品がそうだからということもあるでしょうが、大変に品のある、キリッとした仕上がりです。中身がおもしろいのは当然ですが、外見もなかなか魅力的。書店店頭に並でいるのを見かけたら(早いところでは、今日から並んでいるかも)是非、実物をお手にとってみてください!よろしくお願いいたします。(編集:凹山人)
いぬ・ねこ・かえる

蓍に幽賛して黄蝶を生ず

おはようございます、と登校しようとすると玄関でチョウチョウが飛ぶ。しかも、一週間、毎日である。一匹づつ。最初は、間違って帰宅時に外から入ったのだと思っていた。黄色のかわいい蝶々、春にも秋にもいるキチョウである。私はカエルとアヒルの友達なので、残念ながら昆虫類には愛着が低かったのであるが、これほど礼儀正しく毎朝ご挨拶をしてくれるので、儒教関係の昆虫なのかと思った。それと私の家にはなぜか近所よりも蝶々が集中して飛ぶということもわかった。ケロハウスがチョウチョウハウスになっている。なぜか。ある午後、家に帰って玄関で、感動的な場面をみた。なんと家の中で羽化しているのである。がんばれ。そして飛び立った。...
ひとりごと

読書の秋 < 食欲の秋

「あったか~い」「キツイよぉ」「ココにいると安心…」このコたちと目が合って、そう聞こえた気がしました。ほんとのところはわかりません(笑)ケロT先生よりいただいたドーナツです。東京駅限定ver.もあったのですが…撮り忘れてしまいました…かわいかったのに。そういえば、昨年夏に楽しく読ませていただいた、大阪大学ショセキカプロジェクトの、『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』を思い出しました。いろんな脳内変換、あるものだなぁ…と。とても勉強になりました。勉強というか…新しい視点をたくさんいただいた感じ…あ。それを勉強というんですよね…f^_^;)……。このコたち、残すどころか穴、埋めちゃってますね。いや...
企画?つぶやき?

黒板ジャック:世田谷区東深沢小学校

シルバーウィーク最終日の9月23日、東京都世田谷区の東深沢小学校で黒板ジャックの「仕込み」があると聞き、許可を得てお邪魔させていただいた。連休明けとなる翌24日に、1年生から6年生までの全21クラスの子どもたちをビックリさせようと、ムサビ生だけでなく、保護者や地域の方々も「仕掛け人」となった。こんな大掛かりな黒板ジャックは初めてだという。朝9時半に開始。ディープ・パープルをがんがん鳴らし、大きなパンダを次々と描くチームもあれば、慎重に細い線でうっすら下書きをしたままひとり黒板をじっと見つめてなかなか動かない描き手も。24日は5時半に起きて、8時前に1年生の教室の廊下で待機。来た来た、一番乗りは...
耳寄りなお話

「家族の肖像」展と「保田龍門・春彦往復書簡集」

ワタクシが展覧会の開催をお伝えするのは珍しいとは思いますが、こちらは是非!明日9月29日よりギャラリーTOM(京王井の頭線 神泉駅より徒歩6分)で、「家族の肖像」展がはじまります。その家族とは、彫刻家の保田龍門(父)・春彦(子)。MAUPで刊行した『保田龍門・保田春彦往復書簡 1958-1965』のお二人です。本書の大きな話題を占める春彦先生の奥さまになるシルヴィアさんの木彫も、展覧会で鑑賞できるようです。さらに展覧会場では、『保田龍門・保田春彦往復書簡 1958-1965』を実際に手にとってみることができ、購入もいただけます。まもなく、本WEBでもご案内しますが、春彦先生による手描きの新作素...
日常の業務

芸術と生活

来年刊行予定の本を2冊抱えています。1冊は順調にサクサク進行。ワークショップをひとつの手段として、生活に根づく芸術文化の育成を実践してきた今井良朗先生の本です。人は何に触発されて、また何を拠り所に「作品」を創造するのか? 美しい海を表現したいと思ったとき、人はかつて見た美しい海の情景を、そのとき感じた情動を表したいと思うだろう。作品として表したい「海」は、ポスターで見た海ではなく、映画で見た海ではなく、人から聞いた「美しい海」でもなく、具体的な生活の中で、あの日あの時、怒りとともに喜びとともに悲しみとともに見た海ではないか。具体的な生活の中にこそ、創造への衝動はある。地方の、小さな村の、たとえ...