新刊『民俗学 フォークロア編』はどこから読むか?
『民俗学 フォークロア編』は、そろそろ店頭でご覧いただけるかと思います。表紙は秋の刊行に合わせた訳ではありませんが、路傍の野菊に見えますでしょ?今回も、著者の加藤幸治先生の亡き父上の御作品です。(前回、ヴァナキュラー編もそうなのです)ノスタルジア(郷愁)、ファンタジー(幻想)、フォーク・カルチャー(民俗文化)の3つから「フォークロア」を考えよう、という趣向の書籍です。この3つは螺旋構造になっており、それを具体的に辿ってゆくための事例が、後半の「わたしたちのフォークロア」に7つおさめられています。「わたしたちのフォークロア」は、御原稿の段階では「おくのほそ道」から始まっていました。しかし、最初に...