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日本古典芸能史

天王寺の妖霊星を見ばや(てんのうじのようれいぼしをみばや)。太平記第5巻4「相模入道田楽を好む事」にこういう文が出てきます。頃は鎌倉幕府末期、南北朝前夜。田楽と闘犬に耽った北条高時(相模入道)が京都と南都(奈良・興福寺)の田楽者を招いて連日宴席を催したときのこと。鳶のような顔をしたもの、羽のあるものなど異形のものたちが「妖霊星を見ばや」と言った。それを女官が聞いた。おそろしや。というくだりなのですが、この妖霊星について、「玄玖本では〈や よろぼし〉と記述されている」という注があり、「天王寺のよろぼし」なら、能の、四天王寺を舞台にした弱法師(よろぼうし)のことではないかと考えた次第です。弱法師は...
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美術館の学芸員になりたい方の必読書

GW明け5月も折り返し地点。最近は暑い日が続きますが、ときおり吹く風は涼しく季節の変わり目であることを実感しています。さて、4月に刊行した『ミュゼオロジーへの招待』は、4月に生まれたばかりの大分県立美術館の初代館長の新見隆先生と金子伸二先生と杉浦幸子先生が執筆されています。大分県立美術館の立ち上げ話をはじめ、ミュージアムに関連する法律、制度や歴史などの基本も押さえながら、ミュゼオロジーの根源的な理念に迫っています。学芸員になりたい方のために書かれているのはもちろんですが、美術にまつわるエピソードなども豊富で、目的以外にもなるほど!と日々の生活に輝きを与えてくれるような、インスピレーションが湧い...
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読みやすいメルロ・ポンティ

メルロ・ポンティが1961年5月3日に亡くなったとき、彼は『見えるものと見えないもの』という著作の執筆中で、机の上にはデカルト全集の一冊が開かれていたそうです。富松保文訳・注『メルロ・ポンティ『眼と精神』を読む』の「訳者まえがき」を読んでます。「『眼と精神』の半分はデカルト的思考様式への批判に当てられているが、残りの半分はセザンヌを中心に近代絵画の考察に当てられている」そうです。「眼」はセザンヌであり、「精神」はデカルトであろうと訳者は言います。ですので、ジャコメッティ「男の肖像」、レンブラント「夜警」、セザンヌ「サント・ヴィクトワール山」をはじめ、スタール、ドローネー、クレー、マティス、ムー...
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『眼と精神』を読む_販売開始

富松保文先生の熱い訳と注による『メルロ=ポンティ「眼と精神」を読む』が昨日、取次会社に搬入され、販売開始になりました。公式には4月10日発売とご案内していますが、書店に並びはじめ、電子書店でも購入が可能になりました。本サイトも、それにあわせて詳細ページを追加し、top頁も変更! とても素敵な装幀ですが、webでは伝わりにくいです。ぜひ書店で手にとり、そのままレジヘどうぞ![制作:呑猫]
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4月の新刊『表現者のための憲法入門』のひきつけられる写真の秘密

志田陽子著『表現者のための憲法入門』の表紙写真は、「民族問題」「難民問題」「日本の現在」に関心を持って作品を撮られ続けているフォトジャーナリスト、ビデオジャーナリストの豊田直巳さんの御作品です。「生活に困窮する人びとが暮らすサダム・シティー(現サドル・シティー)。その日その日を懸命に生きる庶民が暮らしていた」と、説明があるのですが、まず、この女の子の瞳の透明さ、綺麗さに心を打たれます。真実を知りたい、そんな眼です。本文にも豊田直巳さんの御写真10作品を掲載しています。・イラクで空爆を受けた老婆の姿、・パレスチナの難民キャンプの少女、・インドで石炭運びの労働をさせられるこどもなど、沢山の涙が隠れ...
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メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む

4月10日発売予定の、富松保文先生訳・注『メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む』の見本が届きました。わぁぉ、なんてかわゆい仕上がりでしょう!下手な写真で恐縮です。何もないところから像がとつぜん現れるような木炭デッサンの一部のような水墨画の一部のような影のような光のような水面のような幽霊のようなこの魅力的な装幀は、寺井恵司さんによるものです。通信教育課程の教科書は初学者向けの本が多く、読者は、ひとりで自分の手足をつかってハシゴで上へ上へと登ってゆく、そんなイメージがあります。それゆえ、丈夫な、しっかりとしたハシゴをつくらねばなりません。いくつもの通り道があるものの、まずは1つのルートを体に覚えさせ...
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【これから出る本】メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む【4月10日発売!】

モーリス・メルロ=ポンティ著富松保文訳・注「メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む」が4月10日に書店発売となります。『眼と精神』といえば、1966年にみすず書房さんが滝浦静雄先生・木田元先生の訳で刊行されています。今回刊行する美大版(!)「『眼と精神』を読む」は、みすず書房さんのご理解とご協力を頂戴し刊行することができました。さすが懐がおひろいです!ありがとうございました。みすず書房さん版は『眼と精神』を含む、メルロ=ポンティの原稿数編を編まれていますが、美大版は『眼と精神』の原稿のみに焦点をしぼり、前書きではメルロ=ポンティの歴史、思想や時代背景を詳しく解説。本文では、富松先生いわくクドイほど...
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手帳2015販売開始

先週末の編集:t:eehのブログにあるムサビの手帳、本日から販売スタートしております。webから注文できます。数量限定ですので、お早めに!校友会のみなさまで予約いただいた方には、本日発送しました。繰り返しになりますが、4月始まりの手帳です。ぜひご贔屓に。[制作:呑猫]
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『海のグレートジャーニーと若者たち』を手に映画館へ行こう!

東中野にある小さな映画館。ポレポレ東中野。ふつうの映画にはない、珠玉の映画ばかりが上映される映画館です。武蔵野美術大学の卒業生である水本博之さんが監督・構成・編集をされた関野吉晴先生と若者、現地スタッフによる大冒険、ドキュメンタリー映画の『縄文号とパクール号の航海』が3月28日(土)より公開されます。2010年に公開された『僕らのカヌーができるまで』の姉妹編とも言える本作。実は試写状が届きながらも、新刊準備で泣く泣く伺えなかったのですが、今、一番観たい映画です。5年も時が経ち、前作とはまた異なった気づきを観せてくれるかと思います。映画のサイトはコチラです。カフェのポレポレ坐も素敵です。冒険もし...
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新刊詳細予告

2月27日に納品になった新刊6タイトル、3月16日の販売に向かってヒートアップ!昨日から営業:ずっち☆が取次会社へ大量の本を抱えて申し込みに行っています。ワタシめの役目としては、早く本サイトに詳細情報をアップさせること。原稿と書影データをせっせと整えています。3月9日には掲載したい!それまで、しばしtopicsページで、全体像をとらえてくださいませ。[制作:呑猫]