本のジャケットに戦中のカルタを掲載することになり、
某研究室のテーブルいっぱいに広げて選んでいた。
彩りや、柄ゆきで選んでいくのだが、
読み札のほうにも味がある。
「今日も象さん、明日も象さん」
「毎日、象さんと何するのかなぁ?」
絵札には工場が描かれている。
「象さんが手伝いに来るんじゃない?」
「タイじゃなくて日本だよ、来るわけないだろ」
「特別にタイから来てたのよ、きっと!」
「それなら絵札は象さんでしょ」
「今日も増産、明日も増産、だから象は来ないの!」
MAUPの在庫表を横に置いて、
次年度の通信教育課程教科書の発注数と比較し、
増刷数を確認して、さらに改訂や新版を提案するのは
毎年の恒例。この仕事をしていると、どうしても頭の中で
象さんが向こうからやって来る。
その象さんは、なぜかすまなさそうな顔をしている。
場違いですみません、と大きな身を縮めている。
暑いときに、アホな夢想はやめよう・・・
毎年そう思うのだが、今年もやはり来た。
今年の象さんは、なんだか照れ笑いをしてた。
[編集:ハムコ]
コメント
ぞうさんよりも、かえるさんですね。