先週の月曜日、『カウンターパンチ』原著者の
フレット・スメイヤーズ先生の課外講座が
視覚伝達デザイン学科主催で行われました。
広い会場が閑散としていたらどうしよう、
この日に初売りができなかったらどうしよう・・・
つまらぬ心配をよそに、学外からのお客様も多く、
おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。
みなさま、どうもありがとうございました。
まずはスメイヤーズ先生の書体デザイナーとしての仕事紹介。
ナイキのロゴもあれば、経済誌のタイトル文字あり、
空からしか全体を見ることができないアムステルダム駅舎
屋根の巨大な「駅名」まで・・・すごいなぁ。
つぎに教育者としての仕事、さらには研究者(歴史家)
としての視点。
「書字と活字のあいだ」という世界初(?)の展覧会を
企画され、そこではステンシルの様々が語られ(ステンシルが
こんなに奥深いなんて!)、自分の仕事はすっかり忘れ、
身を乗り出すように聴講。
通訳は、『カウンターパンチ』翻訳者の大曲都市さん。
(翻訳と通訳は、まったく別の能力を要すると思うのですが、
いずれもスマートにこなす大曲さんに驚嘆!)
最後の質疑応答で、監修者である山本太郎さんが挙手。
「あなたの歴史研究は、あなたのデザインにいかに活かされて
いるのでしょう?」
もちろん、そう簡単には応えられない質問です。
でも、ここでなるほどと思ったのは、
ものづくり(デザイン)をする人々が、何をきっかけに、
何が気になって、何を追究し、何を重視し、何を大切にして、
どうやってそれを血肉としてゆくのか、その経緯が
『カウンターパンチ』には詰まっているなぁ・・・
とあらためて思ったのでした。
[編集:ハムコ]
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