蓍に幽賛して黄蝶を生ず

おはようございます、と登校しようとすると玄関でチョウチョウが飛ぶ。
しかも、一週間、毎日である。一匹づつ。
最初は、間違って帰宅時に外から入ったのだと思っていた。
黄色のかわいい蝶々、春にも秋にもいるキチョウである。

玄関のキチョウちゃん。お外に出たいという。

玄関のキチョウちゃん。お外に出たいという。

私はカエルとアヒルの友達なので、残念ながら昆虫類には愛着が低かったのであるが、これほど礼儀正しく毎朝ご挨拶をしてくれるので、儒教関係の昆虫なのかと思った。
それと私の家にはなぜか近所よりも蝶々が集中して飛ぶということもわかった。
ケロハウスがチョウチョウハウスになっている。なぜか。
ある午後、家に帰って玄関で、感動的な場面をみた。
なんと家の中で羽化しているのである。がんばれ。
そして飛び立った。そう、玄関が羽化の場所になっているのである。
探すと下駄箱にさなぎもある。なぜか。
2014年6月2日の本欄投稿で「神明に幽賛して蓍を生ず」と易経の説卦伝の言葉を引用した。
中国産のメドハギの種も育って、日本の園芸品種のハギも元気。
花壇から枝を剪定して玄関で乾かす。
これで本式の筮竹(正しくは本来はメドハギで、竹は代用品)を作ろうとしていた。
そのハギの枝にキチョウのサナギや幼虫がついていたと推測。

玄関の花壇。左はニチニチソウで、中央の小さな葉の直線の枝がメドハギ、右の広い葉の曲線の枝がハギ(園芸品種)。

玄関の花壇。左はニチニチソウで、中央の小さな葉の直線の枝がメドハギ、右の広い葉の曲線の枝がハギ(園芸品種)。

易経に倣えば、「蓍に幽賛して黄蝶を生ず」ということ。
キチョウは幼虫がハギの仲間を食草にする生物とのことである。
暫く枝の取り入れを中止すると、今朝は花壇でキチョウがご挨拶。
ぱたぱた。
そんなわけで、メドハギもハギもキチョウを生ず。

(ケロT取締役)

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