新年はやっぱり富士山である。鷹の台12号館からはかなりの確率で毎朝富士山が拝めるので慣れてしまうが、1月2日に国立駅のホーム
から見るとやっぱり、有り難い気持ちになる。
そんなわけで初詣は、新宿十二社熊野神社を経て、富士登山とした。といっても、西新宿の成子天神社の境内地にある築山の富士山である。成子天神社の富士山は、高層マンションの谷間にある。登山口から見上げる。
溶岩はとても立派で、火山である。参道途中から。
山頂には祠がある。仙元大菩薩、木花開耶姫に新年のご挨拶。
富士山が大好きというと、東亜行進曲に謳われた金甌無欠、日本の誇りといったファナティックなイメージもある。しかし、江戸時代の富士信仰の指導者は、食行身禄(じきぎょうみろく)や小谷三志(こたにさんし)をはじめ、生活倫理の向上や女性への登山解放を主張する豊かさをもった人びとだった。そんな富士講のお蔭で現在も各地に富士の溶岩などを持ち寄った築山が残っていて、富士登山がいつでもできるようになっている。先人の遺産に深く感謝する。
富士講指導者は不思議な文字を作ったため、電子出版には不都合な史料群になってしまったが、どうか本年もよい出版が出来ますように。
〔ケロT取締役〕
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