或夜一献の有りけるに

・・・というお噺では、呑めや唄えやの大宴会、
よくよく見れば魑魅魍魎が舞い踊り、
これは不吉な予兆と恐れおののくのですが、
21世紀の小さなマンションには、残念ながら
陽気な天狗もサンタさんもやってこず、
「元気にしてる〜?」とラインがくれば、
こんな写真を返事代わりに送っています。

170117

今年の秋には、イサム・ノグチ本の刊行が控えている
ので、周辺資料を読みあさるなう。
イサム・ノグチはとても「移動」の多い人なので、
いつごろどこにいたのかをまず把握しておかないと、
全体像がつかみづらい。
これは本の構成にも大いにかかわってきます。
周辺資料を読むことは、編集者の仕事の一環ながら
「余興」のつもりでいないと苦しくなるので、
楽しく読めるものは、おうちでビールのお伴に
しています(著者のセンセイ、すみません)

これを読んでいたら、1944年にノグチは
マーサ・グレアム「アパラチアの春」の舞台装置を担当。
その舞台は、ロッキングチェアと数本の木だけの
シンプルなもので、彼はシェーカーのイメージから
舞台をデザインしたとあったので
「ねぇねぇ、知ってた?」
とシェーカー家具の研究者にさっそく連絡。
「ええっ、知らない!」

そして調べてみると、いまやYou Tubeで
「アパラチアの春」が見られるんですね。すごいねぇ。
モダン・ダンスと思っていたマーサ・グレアムも、
もはや立派な古典だなぁ。
思わぬところで思わぬものに遭遇し驚嘆する「余興」
やめられません。
[編集:ハムコ]

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