東京地方は、梅雨明けからこっち、ほぼ毎日曇り空。
水不足に加えて、日照不足も心配になる今日この頃。
曇りがちといえば、この時期、霧に覆われることも多い道東で開催される展覧会のご紹介。
落石計画 第10期
「クロニクル 2008 – 2020 ー痕跡と展開ー」
落石計画webサイト → こちら
会期:2017年 8月7日(月) ~ 11日(金)
時間:10:00 ~16:00
会場:旧落石無線送信局(現池田良二スタジオ)
住所:〒088-1781 北海道根室市落石西244-4
アクセス詳細は → こちら
【ワークショップ】8月7日(月) 10:00 ~ 14:00
【ギャラリトーク】8月8日(火) 13:00 ~
ムサビの高浜利也先生(プロフィール等 → こちら)と愛知県立芸術大学の井出創太郎先生(プロフィール等 → こちら)2人のユニットによる、アートプロジェクト「落石計画」です。
「らくせき」ではありません。「おちいし」と読みます。開催地である根室市の落石岬(おちいしみさき)からとられたプロジェクト名になっています。
会場は池田良二先生(ムサビ名誉教授)の個人スタジオ。スタジオといっても、落石岬の草原のなかに佇む鉄筋コンクリート造りの要塞のような建築物。池田先生の作品のモチーフにも使われています(作品集『池田良二アートワーク1975-2016 静慮と精神の息吹』で確認してみてください → こちら)。
もとは旧逓信省管轄の落石無線送信局として建てられたもので、池田先生がスタジオとして使い始めた約30年前は、ほぼ廃墟状態だったと聞いています。その状態からの長い長い改修作業の途中。
2008年から、毎夏、この土地、この建物を舞台に、プロジェクトは進められてきました。そのメインの活動が、スタジオ内に銅版による茶室=対話空間をつくること。
「『落石計画』の目的は、あくまで中継者の立場であらたなコミュニケーションのあり方を模索することであり、茶室というフォーマットに当て嵌めながら、無線局として外に開かれていたパブリックな空間に、究極にプライベートな対話空間を現出させることにある。」(落石計画webサイトより)とのこと。
茶室づくりのほかに、3人の先生方や運営を手伝う研究室スタッフ、学生さん達の作品が展示されます。地元の子どもたちとのワークショップなどを通して、落石の皆さんとの交流も進められてきました。
当初3期3年の予定のプロジェクトがついに10期を迎え、今後も継続される見通し。
展覧会はもちろんですが、その日本とは思えないような落石岬周辺の風景を見るためにも、訪れる価値のある土地だと思います。それに何といっても、涼しいし、いろいろなものが美味しい。
日本の最東端に近い土地。なかなか難しいかもしれませんが、機会がありましたら是非是非。
(編集:凹山人)
コメント