明日からイサム・ノグチ展@東京オペラシティ

さいきん、ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』を
読み直している。同時に、ティム・インゴルドの
『メイキング』も読む。
手の延長としての道具、掌にすっぽりとおさまる
「打ち欠いた石」についてインゴルドはグーランを
中心に据えながらも、残された遺物が実は使用済みの
かたちだとしたら・・・という考察を鉛筆を事例にして
語っている。つまり、使い古した、ちびた鉛筆だけが
数万年後に発見され、新品である本来の鉛筆が発見され
なかったら・・・掌の石から果てしない旅が始まる。

イサム・ノグチは「石の声を聴く」という表現をよく
したらしい。みすず書房から『石を聴く』という邦題で
自伝がでている(原題はListening to Stone)
たしかに、ノグチの「ヴィーナス」を見ていると、
石自身が「こうありたい」と願った姿を彫り出したのか
という妄想に駆られる。
東京オペラシティアートギャラリーで明日から始まる
イサム・ノグチ展は「彫刻から身体・庭へ」という
タイトルが付されている。
はい、旅のお供にはこちらをオススメいたします。
[編集:ハムコ]

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