ものをつくることは

「ひどい夏だったね」が挨拶代わりになってしまう、平成最後の夏でした。
夏前に大雨が西日本を襲い、酷暑が続き、夏の終わりに北海道を震度7の地震が襲いました。
治水を考えるなら、山が崩れないように、山の保全と林業のありかたと過疎対策とこの3つは大事だな、と山崩れで形が変わってしまった地元の山を見ながら思ったしだいです。

風土が荒むと、人の心も荒むんじゃなかろうかと思う。

いま津村耕佑先生の企画本をつくっていて、この夏を超えて、やっと見通しが立ちそうなんですが、
津村先生は、ものをつくることは、個人の精神や思考を守ることでもあると考えてます。
また、2013年にあった森美術館LOVE展のアーティストインタビューで「貴方にとって愛とは何か」と聞かれ、
「クリエイティブな行為が愛なんだと思う」と答えてます。

守るといっても、既にあるものをかたくなに保持し続けるのではなく、細胞が増殖と死滅を繰り返すように、
新しい視点と視野と発想で、物事を何度も何度も捉え返し、解体し再生するのだと。

津村先生に一年間くっついて聞いたお話をまとめたものです。
ほんとうは、語りすぎるのはよくないと、津村先生は考えておいでなのですが、
素敵な作品の輪郭を、ときに具体的に、ときに抽象的に、愛溢れる言葉で語っていただきました。
秋の終わりが初冬にはお届けしたいなぁと思ってます。

編集:t:eeh

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