言葉は世界を分け、絵は統合する

というのは、オットー・ノイラートの言葉です。
言葉は分節化することによって、つまり、細かく細かく切り分けることによって混沌としたものを正しい理解へと導く。しかし絵は、異なる言語を持つ人たち(分節された人々)にも同じ意味を正しく伝えることができる。
とまあ、ものすごく乱暴に言ってしまうとこんな感じの意味だと思うのですが、「多義的に理解する必要がある」と、視覚伝達デザイン学科主任教授の寺山祐策先生はおっしゃいます。寺山先生は「オットー・ノイラート–アイソタイプ研究会」を主宰され、「世界の表象 オットー・ノイラートとその時代」(2007年)という展覧会でその成果を発表されました。この展覧会を見て、それから、展覧会図録(売り切れです。古書で手に入れようとしてもとても高いという人気の図録です)を見て、以来t:eehはアイソタイプ に、もっと言ってしまうと「言葉は世界を分け、絵は統合する」という理念に恋しているのである。
絵で総合的な世界観を伝え、言葉では伝えきれない多義的な意味を込めること、そこには、繊細に練り上げられた理念と手続きがあるに違いない、そう思う。
視覚言語について研究してきた先生の力を借りて、この壮大な言語体系をわかりやすく、楽しく伝えたいと思って色々と準備をしています。まだ詳しいことは言えないのですが、来年の春あたりには少しお伝えできるかも。
お手洗いや電車の優先席を示す人型の愛らしい図像をピクトグラムと言いますよね。アイソタイプはピクトグラム発祥の素でもあります。

編集:t:eeh

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