社会学者、小幡正敏先生の新刊『見知らぬ者への贈与 贈与とセキュリティの社会学』が本日納品されました。とても真面目な本です。人が社会的なつながりの中で生きていくということはどういうことなのか。格差拡大、人権、環境問題、コロナ禍という3年続くパンデミック、そして戦争。世界は様々な局面で分断されてしまったと人は言います。「私たちはどうしてこんな時代にしてしまったのだろう」と悶々とすることが多いのですが、悶々としているだけではダメなわけで、著者は社会学者として、マルセル・モースの贈与論を読み解き、さらに今起こり続けている社会的事象とその歴史的な変遷を説き、社会的な連帯を取り戻す術への道筋を探ります。
全12章。それぞれの章にとても印象的なエピソードが出てきます。t:eehが好きなのは1章に出てくるツィムシアン族の「小さなカワウソの神話」です。ある部族に豊かさをもたらした「小さなカワウソ」がなぜ殺されてしまうのか。カワウソが殺される理由と社会的連帯にどういうつながりがあるのか。ぜひ読んでほしいエピソードです。
うむむ。画像をアップしたのだが久々なのでうまくいかないのだ。小さくなっちゃう。後日もう一度素敵な画像をアップしたいと思います。
編集t:eeh
コメント