「サンタさん、山道ドライブをください」。
夏の終わり頃から、毎日お祈りを続けてきたうちの3歳坊主。
何か悪さをする度に「あー、サンタさん来ないかもね~」などと両親に言われ、毎回べそをかきながらもめげずに「来る!」と言い張ってました。
そして、クリスマスの朝。
ものが大きいので、彼が起きる頃合いを見計らって枕元にセット。
でもなかなか起きないので、こらえ性のない両親は「あっ、来たよっ! サンタさん来てくれたよ!」とわざとらしく騒いで起こしてしまいました。無理矢理の展開でなんだかなぁという感じでしたが、目覚めた彼の反応はストレート。
気づくや否や飛び起きて、「やったー、やったー」と漫画のように万歳をしながら飛び跳ねてよろこぶ姿は、実に微笑ましかったです。
ひとしきりよろこびを爆発させ少し落ち着くと、おもむろにカーテンを開け外のベランダを見ながら、「ここに来たのかぁ。そりで、ここに来たんだね。うん、うん」と誰にいうでもなく呟きながらうなずく坊主。
彼の世界には、我々両親がいるのと同じように、サンタもいるんだなぁ。なんだか本当によかったねぇ、と思えました。
わたし自身、サンタの存在を信じていた頃の記憶があります。
その当時、実家の風呂はガス釜式で、排気のための直径10センチ程の煙突がついていたのですが、サンタはそんな狭い煙突からどうやって入って来るんだ? で大丈夫なのか、と本気で心配していました。
ある年には、今年こそサンタが来るまで起きている! と家族に宣言して、布団をかぶってがんばっていたこともあります。今にして思えば、両親にとっては随分迷惑ながんばりでしたね。
ちなみに、彼はナマハゲも信じています。
そして本気で怖がっています。
「サンタさん来ないよ」と同じ使い方で「ナマハゲ呼ぶよ」「ナマハゲがファミリーマートまで来たよ」は効果覿面です。これって、あまりよくないことではないかと思いつつ、言ってしまうんですね……ダメ親は。
ただ最近、怖がったりべそをかきながらも、「ナマハゲにキックする!」と立ち向かう姿勢が見え始めており、ダメ親としては、その効果が薄れることを危惧しつつも、頼もしく感じてもいます。
こりゃあ、とことんダメだな。
(編集:凹山人)
コメント
いーなー。3歳坊主。サンタが「山道ドライブ」を届けてくれてほんっとに、うれしかったんだ。サンタがソリに乗ってここまできたのか…と感動する3歳坊主。ナマハゲネタも大好きですが。サンタさんはえらかった。
全部、自分たちでお膳立てしたことなんですけどねぇ。
こちらまでうれしくなってしまったんです。
ハムコに、ナマハゲに生で会える秋田郷土料理のお店があると教えてもらいましたが、いまの坊主には刺激が強すぎると思われ、連れて行くのは当分先のことになりそうです。