さる5日と6日、東京国際ブックフェアに合わせて
「日本・韓国 大学出版部協会合同セミナー」が開催され、
MAUPからはハムコが参加した。第30回となる今年の
テーマは「大学出版部の発展的再編と国際的協働」。
低迷する学術出版、押し寄せる電子化、こうした問題に
今のところ明快なる打開策はない。
しかし、「協働」というキーワードにより将来を考えよう
という試みは、MAUPのような、単科大学とともにある
小さな株式会社にとってもリアルな話であった。
「協働」とは、大学出版部×図書館であったり、
国際間の大学出版部×大学出版部など、
多数の事例から現状と課題があぶり出された。
アメリカ大学出版部協会が「持続可能な学術出版」を
発表したのは2011年3月。
「持続可能な」を支えるのは「協働」にあるという展開は、
あらゆる「環境」に通ずる・・・
このセミナーでは、直接の版権交渉の場も設けられる。
今年、MAUPはワークショップ系の書籍をだしたが、
韓国ではワークショップという概念があまり広がって
いないらしく、悲しことに人気ゼロ!
「協働」という意味では「ワークショップ」はお買い得、
いや、役にたつはずなんだけどなぁ。駄目か。
その一方、 ハムコの両手(ほんとに同時に両手)を
つかまんばかりの勢いで二つの出版部から同時に
「ブックフェアに出ていた『新版graphic design』の
韓国語版権はあいていますかっ?」と聞かれた。
あー、うー、えー、あいているんですけれどぉ、
そのー、膨大なる図版掲載許可申請が必要でぇ、
かなり金額もかかりぃ・・・この本にかぎらず
オファーは多いものの、その交渉の煩雑さ、
かかるコストを知るや、みなさん退散なさる。
(その資料をつくって説明するわれわれも疲弊する)
美術やデザインこそ、「協働」しやすいように思うものの
うまくいったためしがMAUPにはない。
いったいどこに突破口があるのだろう?
[編集:ハムコ]
コメント