背骨が入る

大学出版部協会の編集部会は、毎年秋に研修会を行います。

例年、所属する出版会のある地方都市で開催されますが、

今年は11月22日から23日にかけて、東京・霞ヶ関ビル35階に

集結しました。

東海大学校友会は霞ヶ関ビルの35階にあるので(凄い!)

東海大学出版会のご手配で、その会議室を借りたのでした。

北大出版会から九州大学出版会まで、36人の出席と大盛況。

編集者の勉強会ですから、「査読について」「校正について」

「紀要の作成について」「シリーズ企画のたて方」などなど、

予めテーマを設定して、メンバーの中から発表者が決められ

(押しつけられ?)、長い場合は60分、短い場合は20分ほど

話し、そのあと容赦ない質疑応答となります。

発表者になると、それはそれはタイヘンです。

今回、ハムコは講演をお願いしたデザイナー白井敬尚先生の

進行役。白井号という大船に乗ったつもりで・・・

白井先生は、御自身のアートディレクションによる雑誌

『アイデア』の制作過程(手書きのサムネイルに驚く!)や、

単行本の数々をパワーポイントで紹介される一方で、

大きなファイルにおさめられたラフスケッチや、指定紙なども

ご持参くださり、他社の仕事の詳細を見る貴重な機会を

ハムコも大いに楽しみました。

山口藍さんの作品集『ほがらほがら』は、当初、白井先生が

編集も兼ねていたところ、様々な事情から刊行がストップ。

数年を経て、あらためて企画を練り直し、編集者が加わって、

羽鳥書店から世に出たそうで、

白井先生はその時のことをこう仰いました。

「編集者が加わったことで、本に背骨が入るなと思いました」

大船から、どっぷ〜んと大海原に投げ込まれたような衝撃!

を受けたのは、わたしひとりではなかったはず。

が、がんばらなくちゃ。

[編集:ハムコ]

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