イベントのお知らせ

通信教育課程 卒業制作展

明日で東日本大震災からちょうど6年。毎年この展覧会がめぐってくると、6年前のこの時期のことがよりはっきりと思い返されます。先月、会期が近づいたらあらためてご紹介なんて言っていたら、あっという間に時が経ってしまいました。明日から4日間の開催です。「2016(平成28)年度武蔵野美術大学造形学部通信教育課程卒業制作展」会期:2017(平成29)年3月11日(土)~3月14日(火)時間:10:00~16:00場所:武蔵野美術大学鷹の台キャンパス詳しくは→こちら 卒業式前の、学内最後の大イベント。通学生とは違い、4年とは限らず、それぞれが何年もかけてここに辿り着いた、正に集大成です。寒さもだいぶ和らい...
いぬ・ねこ・かえる

3.11とアートと私たち

もうすぐ発売の『現代アート10講』では、10人の著者がそれぞれの専門分野の現代アートを講義する形式をとっている。巻頭は田中正之先生「美術品とそうでないもの」。モノクロ写真と馬鹿にするなかれ。FM印刷という細かい粒子で再現されているのだ。最初に登場するのは、ジェフ・クーンズのこれ。「掃除機の売り場?」と思った人、正解!(正解ではないけど、そう思うのは当然ってこと)「これって美術なの?」という疑問から扉はひらく。そして10番目、最後の講義は蔵屋美香先生の「ポスト3.11の美術」。6年前の東日本大震災以降、「アートは何ができるか」という問いかけが多くなされた。それぞれの分野が、自分たちの専門を主語に...
いぬ・ねこ・かえる

シュールだね 3

「東風になるね、ワトスン君」「そんなことはなかろう。ひどく暖かいもの」1917年9月のストランド誌に発表されたシャーロック・ホームズ譚「最後の挨拶」の、末尾近くのホームズとワトスンの会話です。延原謙訳の新潮文庫を引いてます。ドイツのスパイ、フォン・ボルクを出し抜いてホームズがイギリスに多大な貢献をするというお話ですが、時まさに第一次世界大戦の最中というか終末。作者ドイルは、ドイツとの戦いで息子を亡くしていたこともあり、こういうお話で長く続いたホームズ譚を締め括ったのかな、という気もします。初めて読んだのが中学生のときで、東風がなぜイギリスにとって辛く厳しい風になるのかわからなかったのですが、大...
ひとりごと

勝手にリンクなはなし…

できたてほやほやの、『山崎博計画と偶然』展カタログを拝見しました。今見たことが、偶然なのか必然なのか計画なのか…こんだけ話題になってる映画『君の名は。』を、やっと、つい1週間ほど前に見たのですが…ある友人は、「…えっ?今?2017年に入って?」(笑)って、ちょっと時間の(ブームの)ズレにびっくりしてたけど。そんなタイミングで出来た『山崎博計画と偶然』展カタログ。そんなタイミングで見た『君の名は。』。勝手に自分内でリンクしてしまうだけの話しなのですが。「時間と光」というエッセンスによって捉えられた写真が、『君の名は。』のその世界観や風景と、自分の中で‘勝手に’リンクする場面が多々あり…ほんとに少...
刊行・販売案内

『山崎博 計画と偶然』

完成しました! 『山崎博計画と偶然』展公式カタログ!!展覧会は明日、3月7日にスタート。JR恵比寿駅から会場の東京都写真美術館に向かう途中には、どーんと案内看板も出ています。ぜひ、お運びくださいませ。広がりのある時間や空間を切り取った〈写真〉がせまってきますよ!カタログもオリジナルを鑑賞した後で、ページをめくれば余韻にひたれること間違いなしの仕上がりになっています。寄稿文もまたよいので、ぜひに![制作:呑猫]
日常の業務

シュールだね 2

シュルレアリスムが生まれた19世紀初頭はヨーロパ社会が大きく変わっていく時代であって、どれほど悲惨で、かつ面白い時代でもあったか、と前回のブー当番で書きました。新しい思想や芸術運動が生まれ、それが、いま私たちが見ている「世界」に繋がっているわけなので、そういう意味では「面白い」といってもいいのかもしれないです。だけど、1914〜1918年に第一次世界大戦があり、1917年にロシア革命が起こりファシズムが台頭し、ドイツがいろいろと大変なことになり、スペイン内乱、第二次世界大戦の予兆と、市井の人々にとっては極めて悲惨な時代でした。アインシュタインの相対性理論の発表が1915年、翌1916年にスイス...
フェア情報

[美術書フェア]東大生協・駒場から本郷へ!

東京大学生協・駒場書籍部様で開催していました「東大生のためのアートブックフェア」が、2月末を持ちまして終了いたしました。今回、美術書出版会合同での初めてのフェア。通常の授業日数も短く、テスト・休講期間中であったにもかかわらず、とても好評でした!ご担当のHさんからも、「通常在庫していなかった画集などの売れも多く、需要ありの手応えあり」と、お言葉をいただきました。御購入いただいた皆様、ありがとうございます。また昨年開催した世界堂ムサビ店フェアの流れから、ご協力してくださったムサビの学生で作家の佳帆さんの切り絵ポスターも大好評でした。ご協力こころより感謝いたします!沢山のひとに支えられたフェアでした...
刊行・販売案内

シルバーの新刊

画面では銀色か灰色か微妙だと思いますが、新刊の『道徳科教育講義』の表紙です。 いままでムサビの教職の教科書は画像を入れていたのですが、今回は文字だけになりました。本体の表紙デザインは白尾隆太郎教授の統一デザインですが、ジャケットデザインの臼井新太郎さんが、文字だけの印象的なデザインをおこないました。 画面の様々な見本は、その間の試行錯誤。どんな感じか考えたデザイナーや編集者、そして印刷所の努力がつまっています。印刷所は精興社さん。2月27日には最終確認の製本を出版局に持参して確認でした。無事に完了。そして納品です。 以前の『道徳教育講義』や『新しい道徳教育講義』が小中学校で週1時間あった「道徳...
刊行・販売案内

祝・教科書完成

今春の新刊教科書3冊がそろって完成、納品されました!!!!!左から、田中正之編『現代アート10講』(詳細、ご予約等→こちら)大坪圭輔著『工芸の教育』(詳細、ご予約等→こちら)高橋陽一+伊東毅著『道徳科教育講義』(詳細、ご予約等→こちら)いずれも品があって、なかなかの良いお顔。もちろん見た目だけではなく、中身も自信をもってお薦めいたします。実際にお手にとっていただけるのは、3月中旬の予定。ご予約もお待ちしています。是非、是非!!(編集:凹山人)
ひとりごと

納品から献本へ

「はいはい、5時頃? え、わざわざ来てくださるの?」精興社のKさんが『道徳科教育講義』『現代アート10講』の見本5冊を御持参くださるとのこと。ありがたし。明日には『工芸の教育』も図書印刷から納品され、即座に通信教育課程の受講生のもとへと発送。次年度の新刊教科書はこの3冊。本が出来上がると、つぎに始まるのは献本作業。ぼーっとしてないで、さっさと献本の準備をすればよいものの、なんか、今日あたりはボーッとしている。大きな会社ならば、アルバイトに献本リストをポンと渡すのだろうが、弊社のような零細出版社は、何もかもさいごまで担当編集者が請け負う。本はただ送ればよいだけではなく、それぞれに御礼状を用意せね...